Vol.332 【建設業の決算書からは・・・】

 【建設業の決算書からは・・・】
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■□  戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
■□   社長のための会計学 【 マトリックス通信 】
■■   Vol.332 2013/11/19
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 》 建設業会計のしくみは、会計人たちから見るとスバラシイシステム

   しかし、社長が見ると、、、

 

 

最近、たて続けに「建設業」の方から問合せをいただきました。

 内容をお聞きすると、共通している悩みがあることがわかりました。


 「工事が完成したときに一気に売上に上がるので

  先の利益がいくらになるか、決算をしてみないとわからない」


 建設業では、工期は長いもので1年~2年以上にもなります。

 そしてその間に決算が到来したら

 途中の工事は「未成工事支出金」勘定で

 決算書の貸借対照表に計上されたまま翌期へ繰り越されます。

 製造業でいうところの「仕掛品」です。


 では、社長方はなぜ悩むのでしょうか。

 それは、


 ◎利益が生まれる(利益を生みだす)までの会計の過程(考え方)が、

  社長にとって、とてもわかりにくいから


 ◎そのわかりにくい会計と

  比較的わかりやすい工事の利益をつかむための原価管理が

  会計システムのなかで連動してしまったから


 です。

 


■建設業会計では専用の勘定科目を使います。

 

 ・未成工事支出金
 ・未成工事受入金
 ・完成工事未収入金
 ・工事未払金

 

 これらの科目は、

 一般に製造業などで使われている科目の名称を変えただけで

 中身は同じです。


 たとえば「完成工事未収入金」は「売掛金」、

 「工事未払金」は「買掛金」、

 「未成工事受入金」は「前受金」、

 しかし「未成工事支出金」勘定だけは、違います。


 建設業ほどMQ会計に適している業種はないのですが、

 この「未成工事支出金勘定」が

 利益を生み出す過程、仕組み、構造を決定的にわかりにくくしています。

 

 その点MQ会計は、業種業態を問わず、

 シンプル、かつわかりやすく、未来計算にも使えます。

 そのために、多くの社長方は決算書からMQ会計表に置き換えようとします。


 製造業であれ販売サービス業であれ、

 一定のルールさえ守れば誰にでも簡単作れるのがMQ会計です。

 そして利益が出る仕組みが明確になります。


 ところが、


 ところが、です。


 建設業だけは、そうカンタンに作れないのです。

 


■建設業の決算書は、

 【建設業会計】というルールのもとで作成します。

 そして会社の経理を担当している人は

 建設業会計の資格を取るために勉強することになります。


 試験に受かった担当者は

 せっかく学んだ建設業会計のとおりに経理を改善していくのです。


 しかし、


 これが、、


 多くの社長方にとって、、、


 利益の出る構造をわかりにくくし、

 そして先々の経営をもわかりにくくしています。

 その最大の原因が

 この建設業会計のしくみ、そのものだったのです。


 社長方は、

 長年自社でやってきたこのシステムの仕組みを熟知しています。

 この科目にはどんな取引内容が集計された結果なのか、

 もちろんわかります。

 しかし、それは決算書が出来上がってからの話。


 この先の経営(利益も含めて)を

 どのように考えていったらいいのか、

 どのようにコントロールすればいいのか、

 という、経営でもっとも重要な部分は含まれていません。

 

 建設業は基本、受注生産です。注文を受けたものしか作りません。

 完成日もわかっています。未来の利益は受注段階でつかめます。

 私はこれまで何社かの建設業の会計システム改革に携わってきました。

 MQ会計で未来がわかる仕組みを構築するためです。


 「いまの経理システムを改善したいのですが、、、」


 相談を受けた社長に言います。


 「それはカンタンですよ。経理部長が抵抗しなければ、、、」

 

 

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建設業の決算書からは、短時間でMQ会計表が作れません


 建設業の決算書は、

 それだけ先々を見るうえでわかりにくい、のです。


 建設業会計は、結果報告書としては最高のシステムです。

 ただし、

 経理に携わる人たちにとって、

 あるいは、結果を重要視している銀行や役所にとっての話です。


 建設業会計の最大の問題点、


 それは、


 会社の生活費に相当するF(期間費用)の情報が決算書にはない!

 

 です。


 いくら生活費がかかるのかわからないまま

 いくら給料をもらえば貯金ができるのか、

 経営に活用する以前の問題です。

 

 つねに先のことを考えている社長方にとって

 先が読めないようなシステムではなく

 未来を考えるためのシステムであってほしいと思います。

 

 

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【発行責任者】宇野 寛  

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