Vol.338 【続)会計人のための戦略MQ会計】

 

 【続)会計人のための戦略MQ会計】

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■□  戦略MQ会計・DC・マトリックス会計

■□   社長のための会計学 【 マトリックス通信 】

■■   Vol.338 2014/02/07

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 》 決算分析や経営分析から得られる情報が

   「この先どうする!?」の意思決定に使えるか、が重要です

 

  

■何年か前に、ある県の「日本公認会計士協会」から依頼を受けて

 会計人向けにMQ会計の話をしたことがあります。

 参加者は全員公認会計士です。

 セミナーの冒頭で問題を出しました。

 

 【問題】

 

  売上高が1000万円、変動費が600万円、利益が100万円出ている

  会社があります。この会社の売上高が10%減少したとしたら

  利益はいくら減るでしょうか?

 

 管理会計の本などに載っている問題です。

 管理会計を学んだ経験がある人は、この問題をつぎのように考えます。

 

 ○売上高が1000万円、変動費が600万円、ということは

  限界利益は400万円(限界利益=売上高-変動費)

 ○限界利益率は40%(限界利益率=限界利益÷売上高×100)

 ○利益が100万円、ということは固定費は300万円

  (利益=限界利益-固定費) → (固定費=限界利益-利益)

 

 そして頭のなかに「変動損益計算書」を思い浮かべます。

 

    売上高  1000万円 (100%)

    変動費   600万円 (60%) 

  -------------------------------------

    限界利益  400万円 (40%)

    固定費   300万円 (30%)

  -------------------------------------

    利益    100万円 (10%)

 

 では、答えはいくらでしょうか?

 公認会計士の先生方の答えは、、、全員一致。

 全員が同じ答えです。

 

 「間違いありませんか?」

 

 「はい」

 

 「ほんとうですか?」

 

 「なに?」(答えは決まってるだろ、バカにするな! という雰囲気)

 

 「後悔しませんね?」

 

 「・・・・・」(早く答えを言えよ!)

 

 

 それでも答えは変わりません。

 

 

 

■なにを言いたいのか!

 

 これまで、セミナーなどで機会があるたびにこの問題を出すと

 会計に携わっている人は100人中100人が自信満々に答えます。

 

 「利益はXX円減ってXX円になります」

 

 じつは、この問題を解くこと自体が【問題だ】ということに

 最近気が付きました。

 学生のときに解いた【試験問題】と一緒です。

 試験問題には必ず【答え】があります。

 

 管理会計では変動費、固定費、準変動費、半固定費、

 そして損益分岐点売上の求め方を習います。

 

 費用を変動費と固定費に分けることに重点を置き、

 そして収益構造の分析を始めます。

 

 なにが変動費で何が固定費か、

 つまり「固変分解」のしかたが重要なのであって、

 「固変分解自体がおかしい」とは思いません。

 これが、【問題解くことが問題だ!】となるのです。

 

 

 現実の経営に置き換えて考えてみてください。

 

 どれが変動費で、どれが固定費なのか、

 決算書のどこにも載っていません。

 かりに固変分解をして損益分岐点売上を求めたところで

 

 「損益分岐点比率は低いほうが経営が安定しています。

  そのためには、限界利益率を高め、固定費を減らしましょう」

 

 これでは、なにをどうしたらいいのか、、、まったくわかりません。

 

 管理会計を学んで経営に活かす、という気持ちは大切です。

 しかし、多くの場合、「机上の空論」、「数字の遊び」。

 企業の収益構造を学問で考え、率で経営を語るようになるのです。

 

 このままではいずれ限界がきます。

 その先に進めなくなるのです。

 現場で指導する会計人であればなおさらです。

 

 

 

■昨年12月のメルマガで紹介した【ある税理士の本音】に

 つぎのような記述があります。

 

 

 「利益感度分析はわかった、日次決算もわかった、

  それを顧客に指導したとしても、

  MQ最大化のための具体的な行動までは指導できない」

 

 

 MQ会計も同じです。ただ学んだだけでは

 先の管理会計を学ぶことと、何ら変わりません。

 

 私は長年、会計事務所に勤めていたせいか、

 会計事務所サイドの「ものの見方や考え方」に

 慣れてしまっていたのですが、

 

 多くの経営者の方々と出会い、

 そして、経営側から、あらためて会計事務所を見てみると、

 これまでとは違った「企業経営と税務会計との係わり」の部分、

 

 「会計人は本当にこんなアドバイスをしていていいのか」

 

 というようなところが、見えてきたのです。

 

 資金繰りや経営計画は作れても、

 「指導ができない! さてどうする?」で、つまづくのです。

 

 

 

■このメルマガには、じつは続きがあります。

 私の見解を差し上げたところ、彼(税理士)から返事が来ました。

 

 

 ◎耳の痛い話ですが、その通りだと思います。

  最初はサービス精神のつもりで行っていた経営アドバイスも、途中から

  やらなければいけないという「強迫観念」のようなものに変わり、

  どうすればいいかわからない「ドツボ」にはまっていきます。

 

 ◎たしかに現場を知らずに帳簿とにらめっこをしている税理士が多く、

  制度会計に縛られた「全部原価計算」のなかで、

  決算書は「使うもの」ではなく「作るもの」になっていると思います。

 

 ◎ 社長と一緒に経営計画は作れるのですが、提出した銀行から

 

  「この売り上げの根拠はなんですか?

   毎年5%ずつ売上が伸びていますが、、、」

 

  と聞かれ、社長も自分も答えられませんでした。

  あらためて制度会計の【非科学的さ】を認識しました。

 

 

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 経営計画や資金計画を作るテクニックは、

 ちょっと勉強すれば身に付きます。

 

 しかし、それは、

 

 銀行から融資を受けるための計画書、数字の羅列、

 机上の空論にすぎません。

 

 会計に【科学と数学】を取り入れたのが「戦略MQ会計」です。

 会計を経営に活用し、会社を強くするにはテクニックではなく

 【本質(考え方)】を学ぶ必要があるのです。

 

 

▼来週は、

 

 「ある建設業の社長の悩み・税理士からのアドバイスは…」

 

 の続編です。お楽しみに!

 

 

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