【明日の経営を創る-会計を活かした体質強化の進め方-】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□ 戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
■□ 社長のための会計学【 マトリックス通信 】
■■ Vol.393 2015/10/02
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ここ数年、「MQ会計」という単語が世のなかに知れ渡ってきました。
私のホームページにも「MQ会計」で検索する人が増えています。
8年前、MQ会計が今ほど知られていなかったころ、
地元山形の銀行や商工会議所、組合などに営業に行きました。
「面白そうだね」「いいんじゃない」
話は合わせてくれるのですが、その先にはなかなか進みません。
そんなある日、セミナーの話が舞い込んできます。
----------------------------------------------------------------------
●経営力を強化するため、自社の経営の現状や課題を分析したい!
資金調達を容易にするため、金融機関からの信用を勝ちとりたい!
受注を拡大するため、取引先からの信用を勝ちとりたい!
決算書は、これらのすべての思いを実現するための、皆様の武器となります。
経営分析力、資金調達力、受注拡大力の3つの力を強化するためには、
決算書を正しい会計ルールに基づいて作成することが大前提なのです。
でも、「会計は難しいから…。」と諦めていませんか?
●そこで、中小企業庁では、
平成14年に「中小企業の会計に関する研究会」を主催し、
中小企業にふさわしく、また、過重な負担とならない
「中小企業の会計」を作成、公表しました。
これを引き継ぐものとして、日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、
日本商工会議所、企業会計基準委員会の民間4団体が、
「中小企業の会計に関する指針」を作成して平成17年8月に公表し、
また、平成18年4月に会社法施行等に対応した
「中小企業の会計に関する指針」(改正版)を公表しました。
----------------------------------------------------------------------
■この文章は、2007年当時の中小企業庁のホームページから抜粋したものです。
これからお話しするのは、いまから8年前、山形県の企業振興公社から
セミナー講師を依頼されたときの出来事です。
「戦略MQ会計」のセミナーを、
公社へ売込みに行ったのがきっかけでした。
「経営者向けの会計セミナーがあるから手始めにやってみたら、、、」
という連絡が来ました。
内容を聞くと「がちがちの会計セミナー」でしたが、
引き受けることにしました。
しばらくして中小機構(中小企業基盤整備機構)から
事前に「講義ノート(講師用テキスト)」が送られてきました。
そこには、セミナーの心構えや指導方法などが詳しく書かれています。
----------------------------------------------------------------------
明日の経営を創る -会計を活かした体質強化の進め方-
----------------------------------------------------------------------
このノートは、独立行政法人中小企業基盤整備機構が、
平成18年度に校外研修として実施する
中小企業会計啓発・普及セミナー ”明日の経営を創る”
を担当する、「講師」のための講義ノートです。
講義は、原則このノートに沿って行って下さい。
また、本講座の受講者から特に強い要望のあった事項を踏まえ、
担当頂く講師の皆様方には、次に掲げる「講師心得」及び
「効果的な講義7つのポイント」の趣旨をご理解の上、
講義をお願いします。
< 中小企業会計啓発・普及セミナー講師心得 >
1.講義テキスト(各章で伝えるべき重要事項)に沿った講義
2.中小機構から配布されるテキスト・教材以外は、極力使用を控える。
3.中小企業診断士等の資格を有する講師の方には「実体験」
「経営分析力」「課題・解決のアドバイス」等の期待が顕著です。
ご自身の体験を交えた講義をお願いします。
4.本セミナーの趣旨を理解し、講義のための事前準備を
しっかり行って下さい。
5.特に、講義中は「ポイントの強調」「明瞭な発声」「脈略ある講義」
等に心掛けて下さい。
----------------------------------------------------------------------
■そして「受講者の声」が載っています。
・今回のセミナーは実践的であり、今後のマネジメントに関して
とても参考になった。(東北地区)
・正しい決算書を作り、そして夢の持てる経営へと少しでも繋げて
いけるよう、これから頑張ってみたいと思いました。(九州地区)
・もう少し数字を示して具体的にしたら
よく理解できるのではないか。(関東地区)
・テキストオンリーは帰ってからでも各自ができる、
もう少し事例等を交えてほしい。(東北地区)
・前おきが長い。テーマから話がずいぶんそれていた。(四国地区)
・講師が内容を棒読み状態なので、インパクトがない。(東北地区)
・話の内容があちこち飛んで、何が言いたいか分からない。(関西地区)
・全体的にテキストと資料の朗読でした。
もう少し具体例を取り上げた話等、聞きたかった。
資料をもらえばそれで終わりのような気がします。(中国地区)
----------------------------------------------------------------------
■「決算書は経営に使えない!」
これまで言い続けてきたことを、
今度は「きちんとした決算書を作成してこの先の経営に活用しましょう」
という話なのです。それも2時間30分。
この「会計セミナー」は誰が受講するのでしょうか。
まずテキストの目次を見てみました。
1.会計で経営の基礎を固める
1章 「中小企業の会計」の意義・必要性
2章 財務会計の構造を知る
3章 決算書にまつわる中小企業の悩み
4章 お金の流れを把握する
5章 経営体質の強化を図ろう
6章 新会社を理解し人材投資促進税制を使う
2.事業計画で明日の経営を創る
7章 財務診断からの改善
8章 戦略をたてる
9章 事業計画をつくる
■受講対象者には、いろいろな人たちがいるはずです。
企業の経理担当者、総務部長、銀行マン、そして経営者。
テキストの中身を見てみました。
「1.会計で経営の基礎を固める」は、初心者に難しすぎます。
しかしベテランから見れば目新しいものはないので
とてもつまらない内容です。
「2.事業計画で明日の経営を創る」は、経営者向けのはずなのですが、
内容がこれまでの会計を基にした計画書作成なので、
役に立つとは思えません。
会計初心者にとっては難しすぎ、経理担当者向けにしては中途半端です。
どのレベルに合わせて話せばいいのかがわからないのです。
セミナーまであと3日、何とかまとめなければなりません。
☆講義は、原則このノートに沿って行って下さい。
☆中小機構から配布されるテキスト・教材以外は、極力使用を控える。
☆本セミナーの趣旨を理解し、講義のための事前準備をしっかり行なう。
講師用のマニュアルに書いてあります。
引受けた以上は責任をもってやろう。覚悟を決めました。
ものは考えようです。
一度原点に戻って今の制度会計の問題点を見つめ直す良い機会です。
☆明日の経営を創る
-会計を活かした体質強化の進め方-
2007年3月、
さて、その後の「結末」はどうなったか。
次回のメルマガで、その一部始終をお伝えします。
お楽しみに。(続きは、次の記事へ > お進みください)
こちらもいかがですか
Vol.331【決算書が読めるって、どういう状態のことですか?】
Vol.335【前年同月対比と税務署、どちらを選びますか?】
Vol.337【ある建設業の社長の悩み・税理士からのアドバイスは…】
Vol.424【バカヤロー!売上が増えれば誰も苦労しないわ!!】
メルマガをご希望の方は、こちらからご登録いただけます