Vol.411【間接法で作られたキャッシュフロー計算書】

 【間接法で作られたキャッシュフロー計算書】

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■□  戦略MQ会計・DC・マトリックス会計

■□   社長のための会計学【 マトリックス通信 】

■■   Vol.411 2016/05/09

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■「利益が出る=それに見合うだけの現金がある」という誤解は、

 企業会計に通じていない人々の無知から生ずる、

 などと軽く考えてはいけません。

 とても奥が深い問題です。

 

               ・

 

 税理士事務所に勤務するSさんから聞いた話です。

 会社設立間後はじめての決算がまとまり、

 でき上がった税務申告書を持参したときのこと。

 

 決算書に表れた数字(業績)を一通り説明し終わったとき、

 社長から質問を受けました。

 

 「ところで、2000万円も赤字なのに、

  どうして預金残高は1000万円もあるんですか」

 

 Sさんは、「来たあー」と思ったそうです。

 

 これまでだったらキャッシュフロー計算書の説明、

 つまり、当期の赤字に減価償却費を足して、

 だから赤字でもキャッシュが残っているんです、、、

 

 と話すところですが、今回は、あえてやめました。

 その代り、、、

 

 といって別の方法で説明したそうです。

 それが良かったのかどうか、社長はその場は納得してくれました。

 

 

■今回のケースは「赤字であっても預金はある」

 そしてもう一つのケースは「黒字なのに預金がない」

 どちらの場合であっても、社長方は気になるはずです。

 

 なぜ、

 どうして、

 

 決算書に表れる損益の動きと実際のお金の動きが結びつかず、

 社長たちは、ますます会計が理解できないものになっていきます。

 

 手元に十分にカネがある、

 将来も心配がない

 

 こんな状態だったら、

 どれだけ経営に専念できるか

 中小小規模企業の社長方は、心から望んでいるに違いありません。

 

 

■このような場面に出会ったとき、

 税理士やコンサルタントは、どのようにして乗り越えるのでしょうか。

 

 30年前の私がそうだったように、

 おそらく、多くの場合、

 決算書とキャッシュフロー計算書を使って

 解説をはじめるのではないでしょうか。

 

 そこで登場するのが「キャッシュフロー計算書」です。

 「資金別貸借対照表」です。

 

 私が会計事務所に勤めていた30年前には、

 キャッシュフロー計算書は、まだ世のなかに存在していませんでした。

 

 そのかわり、「資金運用表」というのがあって、

 それを使えば何とかなる、と思い勉強しました。

 

 資金運用表とは、連続する2期分の貸借対照表を比べて、

 その1年間に資金がどのように動いたかを見るものです。

 

 この表は専門用語だらけ、難解、意味がわりません。

 

 資金の源泉?

 資金の使途?

 

 利益は資金の最大の源泉である

 売掛金の増加は資金の使途である

 買掛金の増加は資金の源泉である

 在庫の減少は資金の源泉である

 

 そして、

 

 1.運転資金

 2.投資資金

 3.財務資金

 

 に分類した解説が載っています。

 

 売掛金の増加は資金の使途?

 買掛金の増加は資金の源泉?

 

 ふーん、

 それで?

 だから何なの!

 

 会計を専門的に学んだ人でもわかりにくいのです。

 

 解説を読んでも、

 この先どうするか、

 何のヒントにもなりません。

 

 

■2000年に「キャッシュフロー計算書」が出現しました。

 間接法で作られたこの表を見たとき、

 なんだ、資金運用表の改良版か!

 と思ったほどです。

 

 私にとって、

 間接法で作られたキャッシュフロー計算書は

 資金運用表と一緒で

 それほどわかりにくい表だったのです。

 

 資金別貸借対照表をはじめて見たときも

 まったく同じ印象でした。

 

 「この表は、誰が何のために使うのだろうか」

 

 この表を見て喜ぶ人は

 おそらく会計人か銀行マンです。

 

 なぜ喜ぶのか、

 専門的に会計を学んだ人でも、

 利益と資金との関係を明確に説明することは至難のわざ。

 だから、間接法や資金別貸借対照表は、

 「利益と資金は一致しない」解説に使える

 なくてはならない「虎の巻、攻略本」なのです。

 

 

■ところが、いくら丁寧に説明されたところで、

 社長方はいっこうにわかりません。

 そしてそれが正しい感覚だと、いまでも思います。

 

 そもそも、決算書や間接法によるキャッシュフロー計算書で、

 資金の流れを説明しようとすること自体がムリなのです。

 

 決算書から、ほんとうの資金の流れなど、100%わかりません。

 なぜなら、わからないような構造だからです。

 キャッシュとは無関係な項目や勘定科目があちらこちらに

 出てくるからです。

 

 決算書もキャッシュフロー計算書も、会計全体の”ほんの一部”です。

 

 じゃあ、どうするの?

 その答えは、

 日々の会計処理のなかにあります。

 

 社長のためのキャッシュフロー・MG研修【特別編】2日間は、

 ここの部分に踏み込みます。

 

 

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