Vol.475【決算書を眺める際のポイント】

【決算書を眺める際のポイント】
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□■  戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
■□   社長のための会計学【 マトリックス通信 】
□■   Vol.475 2018/11/16
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■ある中華料理店での出来事。
 
 たまたま、となりのテーブルにいた40代半ばの男性2人。
 聞こえてきたのが「ピーエル」という単語。
 PL学園の話かと思って聞き流していると、
 途中から「ビーエス」が出てきて、どうやら決算書の話らしい。
 
 話の内容からすると、
 二人は何かのフランチャイズに加盟していて経営者仲間のようだ。
 
 ○売上から原価を引いて粗利が出て
  この粗利がとても大事
 
 ○利益率が低いと家賃や給料がカバーできなくて
  たいへんになる
 
 一人が最近、決算書がわかるようになってきたらしく、
 もう一人に講義をしている。
 聞いているほうは、うなずいてはいるが、
 私が観察するかぎり、ぜんぜん、わかっていない様子。
 
 決算書の見方や意味が少しわかってくると、
 興味が出てきて、深く学んでみたくなるのは自然だと思う。
 ただ、この先、
 何度も越えなければならない「壁」が現れるかもしれない。
 
              ・
 
 前回のメルマガでは、
 「会計の構造・5つの区分」について書いた。
 
 この5つの区分は会計独特の概念で、
 具体的な事例に置き換えて説明することは困難だ。
 
 ○決算書がわからない
 ○会計が苦手だ
 
 という社長方に勧めたいのが次の方法。
 
 
■税務署や銀行に出す決算書ではなく、
 月次決算書(月次試算表)のほうがいい。
 勘定科目に「コード」が付いたものがベスト。
 勘定科目コードは、勘定科目を体系的に理解するのに役立つ。
 
 ○貸借対照表(B/S)
 ○損益計算書(P/L)
 ○販売費及び一般管理費の明細書
 
 そして製造業では「製造原価報告書」、
 建設業では「工事原価報告書」
 
 これを15分以上かけてじっくり目を通す。
 ただ目を通しただけではダメで、
 
 ○気づくこと
 ○わからない部分
 ○意味不明な勘定科目
 
 なんでもいいから、順不同に書き出す。
 ただボーっと眺めているのではなく、
 文字にして書き出すことが重要。
 疑問を持たなければ、この先気づきも発見もない。
 
 ・売上(P/L)の増減はB/Sにどう影響するのか?
 ・売上原価(P/L)はどうやって計算されるのか?
 ・期末棚卸(P/L)が増えると利益はどうなるのか?
 ・決算書は業績アップに使えるのか!?
 
 ・設備投資(B/S)は利益にどう影響する?
 ・B/Sの勘定科目はどういう順番で並んでいるの?
 ・B/SとP/Lの関係はどうなっているのか?
 ・B/SとP/Lはどうやって作られるのか?
 
 ・利益と現金預金(B/S)の関係は?
 ・売上を増やせばキャッシュは増えるのか?
 ・借入金(B/S)が減るとキャッシュはどうなる?
 ・借入金と利益の関係はどうなっている?
 
 決算書から思わぬアイデアが飛び出すときもあるし、
 新しいアイデアにつながる可能性を秘めている。
 疑問を書いている途中で思い出すこともある。
 
 ・そー言えば、
  台風が来て多額の修繕費がかかったな
 
 ・そー言えば、
  お客からクレームが出て、菓子折りと商品券をもって挨拶に行ったな
 
 ・そー言えば、
  営業が速度違反で青切符を切られ交通反則金を払ったな
 
 ・そー言えば、
  新規取引先を料亭に招待したときの経費は
  何の科目で処理されているのかな
 
 ・毎月の借入金の返済がいくらだったかな
 
 
■社長は「決算書がわからない」では済まないし自慢にもならない。
 
 まったく興味のない人が、
 一冊の分厚い「時刻表」を眺めるのを想像してほしい。
 駅名と列車名と各駅の時刻が、それも小さな字で並んでいるページは、
 少なくとも決算書のほうが、まだわかりやすい、と思うのだが。
 
 私は競馬にはまったく興味がないが、
 その私が、競馬新聞を渡され、
 これを20分間見続けることは【苦痛】だ。
 
 しかし、視点を変えれば、
 
 ○気づくこと
 
 ○疑問点
 
 ○騎手や馬や馬場の情報
 
 など、何かしら書き出せるはず。
 
 ○消耗品にはどんなものが仕訳されているのか
 
 ○雑費と消耗品はどんな基準で分類されているのか
 
 という勘定科目の話から、
 長期借入金と短期借入金の違い、
 「1年以内長期借入金」という科目があったら
 何なのか、考えてほしい。
 
              ・
 
 それにしても、
 多くの税理士やコンサルタントはなぜ、決算分析を行うのか?
 それも中小小規模企業を相手に!
 
 経営分析は、アメリカにおいて銀行業者が百年前に、
 融資先や投資先である企業の債務返済能力や財産状態の良否を知るために
 貸借対照表の提出を求め、これを詳細に分析したことに起源するといわれる。
 銀行の審査部は、百年経った現在でも【基本昔のやり方】で
 これを行っている。
 
 分析をしてその先どうするのかもわからない税理士がやコンサルタントが、
 なぜ、これを真似するのか!
 
 疑問にも思わずに分析方法だけを真似するから、
 その先、【ドツボ】にはまってしまうのだ。
 
 中小小規模企業が決算書を作る目的は、
 「外部への報告のため」である。
 けっして経営を分析するためのものではない。
 
              ・
 
 MQ会計を即!実践する人とできない人
 MGを30期以上やっても現場に落とし込めない人
 MQ会計を顧問先に勧めたい税理士、コンサルタント
  しかしなかなかうまくいかない
 
 
 できる人とできない人には「ある共通のもの」があることが
 わかってきました。
 
 (つづく)
 
  
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