【原価率って何?正しく説明できますか?】
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□■ 戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
■□ 社長のための会計学 【マトリックス通信】
□■ Vol.496 2019/07/23
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▽東京・MG研修+実践!MQ会計
2019年08月02日(金)/ 03日(土)
▽3年ぶりに博多でMQ会計セミナーを開催します。
残席わずかです。
このメルマガの最後でご案内しています。
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■(ご注意)
これから紹介するのはフィクション、架空の話です。
勉強のためだと思って、少しの間「倫理・道徳」は忘れてください。
・
◎Aさんはコンビニの店員です。
今月は会社の決算、店内とバックヤードの商品の棚卸(たなおろし)を
任されました。
◎上司から次のように言われました。
「もし、決算で利益が出たら"臨時ボーナス"を支給します」
「だからきちんと数えてください」
「えっ、臨時ボーナスがもらえるんだ。がんばって棚卸をしよう!」
終わったあとに休憩をしていると
倉庫の片隅にまだ数えていない商品があることに気づきました。
ざっと見ただけで500個はありそうです。
「ちょっと待てよ、、、」
「利益が出れば良い思いができる」
臨時の収入はとても魅力的です。
よこしまな考えが一瞬Aさんの頭をよぎります。
この500個を追加したほうがいいのか、、
それとも、このまま追加しないほうがいいのか、、、
・
さて、ここで質問です。
あなたがAさんだったら臨時ボーナスをもらうためにどちらを選ぶでしょうか?
1.この500個を追加して報告する
2.追加しないでこのまま報告する
「こんなストーリーはありえない」ということは置いてといて、
少しの間「倫理・道徳」は忘れて、
勉強のためだと思って考えてみてください。
■ここから「原価率」の話です。
・利益を出すには原価率を下げる
・原価率を下げれば利益は増える
かりに社長が、
「うちの製品(あるいは商品)は全般的に原価率が高い」
「だから原価率を一律3%の下げることが今期の目標!」
全社員に伝えたとします。
では、社員の人たちはこれをどのように受け止めるでしょうか
「"原価率"や"粗利率"という単語は、営業であれ製造であれ
所属部署に関係なく知っているはずだ」
と思っていませんか?
では、この言葉の意味(定義)を正しく説明できる人は
はたして社内に何人いると思いますか?
「原価率」という単語を聞いて、
「原価率を下げれば利益は増える」というフレーズを聞いて
何となくわかった気になってしまうのが「原価率」と「粗利率」です。
◎原価率を下げる
「原価率」の意味(定義)を正確に知らない人は、
具体的にどのような行動を起こせば原価率が下がるのかを
イメージすることはできません。
さて、先ほどの質問です。
あなたがAさんだったら臨時ボーナスをもらうためにどちらを選ぶでしょうか?
1.この500個を追加して報告する
2.追加しないでこのまま報告する
あなたは1と2、どちらを選択しますか?
(次回へ続く)
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●昨年、MQ会計に関する一冊の本が出版されました。
そこにはMQ会計でしかできない「利益感度分析」について
書かれてありました。
これはおかしい!
間違っている!!
MQ会計が「分析や解説」のツールになっているのです。
MQ会計の考え方とは「正反対」のことが書かれているのです。
この内容を信じてしまったらたいへんなことになります。
●利益感度分析は【額や数】を計算し【率】に変換します。
MQ会計のなかではf/m比率を除けば唯一【率】の話です。
私はかねがね「経営は率よりも額にこだわるべき!」と言い続けてきたので、
「率で分析する利益感度分析」についての講義は避けてきました。
ところが、この本がきっかけで深く研究してみた結果、
利益感度分析本来のあるべき姿が見えてきたのです。
「未来に使える利益感度分析、、、」
現時点での私の考えがまとまりました。
9月の博多MQ会計セミナーでお伝えします。
博多では3年ぶりのセミナーです。テキストと昼食つき。
残席わずかになりました。
▽2019年09月10日(火)
博多・実践!戦略MQ会計【特別講座】
「売上をたった1%増やし、
粗利率をたった1%上げて、
労働分配率をたった1%改善するだけで、
あなたの会社の利益は500万円も増えるのです」
「たった1%、1%ですよ。
1%程度であればほとんどの会社が改善の余地があるはずです」
このフレーズを見るたびに私は疑問を感じます。