管理会計で学ぶ損益分岐点分析は、
中小企業の経営には使えません。
なぜでしょうか?
損益分岐点分析の話に入る前に、
「損益分岐点とはなんやろか?」について触れなければなりません。
管理会計の書籍には、必ず「損益分岐点売上高」の話が出てきます。
文字通り「損と益が分岐するときの売上高」です。
つまり、トントンの状態の売上高はいくらなのか、です。
しかし、その解説が問題です。
専門的に会計を学んでいない人たちには酷としか言いようのない
専門用語のオンパレードだからです。
収益、費用、変動費、固定費、準変動費、半固定費、限界利益、
変動費率、限界利益率、付加価値、総費用線、CVP分析、B.E.P、
固変分解、最小二乗法、費目個別法、高低点法、スキャッターチャート
製造業では、もっとつらい目に会うことになります。
費目別計算、標準原価、ABC活動基準原価、直接費、間接費、
直接労務費、間接労務費、、、
そして、製品の原価を計算するために使われる「配賦」です。
標準配賦、階梯式配賦法、製造間接費配賦差異、単一基準配賦法、
複数基準配賦法、配賦率での予定配賦、直接配賦法と相互配賦法、
多階層配賦、予定配賦率、実額配賦法、費用配賦、予算の配賦、
原価配賦、配賦差異
配賦に関するだけでも、こんなに方法があるのです。
全部原価で作られた(配賦された)製造業や建設業の決算書からは、
損益分岐点売上高を計算することができないのですが、、、