生産性が低い!あるコンサルタントの指摘

 

利益が見える戦略MQ会計(かんき出版)

の著者が伝える「MQ会計と原価計算」


ある製造業での出来事です。
この会社は 鉄材を仕入れ加工して製品にする受注生産、
社員100人ほどの鉄工所、町工場です。
 
受注は絶え間なくきます。工場は忙しいし残業も多いほうです。
利益は出ていますが、業績は思ったほど伸びていません。
そこで、知り合いに紹介してもらったコンサルタントに 
依頼することにしました。  

あるコンサルタントの指摘

ある日、コンサルタントがやってきます。
ひととおり工場を見たあと、
提出してもらった資料を見ながら、彼が言いました。
 
・売上は少しずつだか伸びている
・原価率も同業他社と比べて高いわけではない
・ただ、生産性が低い
 生産性さえ良くなれば業績はもっと伸びるはず
 
「私がこれから指摘する箇所を改善していってほしい。
 そうすれば、生産性がいまよりは2割アップします。
 生産性があがれば原価率は5%~8%は改善するはずです。」
 
「生産性の向上はそのまま利益に直結するので、
 私の計算では、いまの利益の3倍にはなりますよ。」
 
生産性はたしかに低いと、つねづね感じていた社長は、
コンサルタント(もと、大企業の製造部長)に、
1年間指導をお願いすることにしました。  
             ・
この話は、私が過去に伺った企業で
実際にあった話をもとにしたものです。
 
結論を先に言うと、
半年を過ぎたころ、製造現場から反対意見が出始めました。
 
「このまま言うことを聞いていたら、
 生産性は低下するし、納期遅れが発生してしまいます」
  

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