「質問がある人はどうぞ」
その場で手を上げる人はめったにいない。
講義終了後に私のところにやって来て個別に質問をはじめる。
日本人の特性?文化?なのかもしれない。
ある日、講義の終盤に質問があった。
ほかの参加者にも参考になるので、質問タイムでの質問は歓迎だ。
参加者の前では勇気がいるが、とてもありがたい。
要約すると次のようになる。
(質問)
・建設業(リフォーム業者)のコンサルティングをしている
・薄利多売のためQが多い
・Fの変動(振れ幅)が大きい
・QとFの間に関係はあるのか、知りたい
セミナー中は参加者に考えてもらいたくて質問を投げかけるのだが、
これまでのやり取りから、
質問者の「会計知識や経験がどの程度なのか」わからない。
そこで私から質問をしてみた。
「中小企業診断士ですか?」
違うらしい。
ということは、
管理会計を専門的に学んでいない可能性がある(憶測)。
「建設業はMQ会計に最適の業種です」
「未成工事支出金は使っていますか?」
・・・
「会計ソフトは何を使っていますか?」
これに対し、明確な答えはなかった。
ということは、会計には詳しくない、と考えたほうがよさそうだ。
質問の中で「Fの変動(振れ幅)が大きい」と言っている。
ということは、Fを何らかの方法で測定していることになる。
このとき、私の「CPU」はフル回転状態。
参加者は、
ウノさんの質問はトンチンカンで的外れ、
だと思ったかもしれない。
「Fとは具体的に何ですか?」
「携帯電話」という返答。
受注件数と電話料金を比較していたのだ。
最後の質問、
「MGはやったことがありますか?」
・
講義中の質問には2とおりある。
講義の内容についての質問と、
今回のように現場で起きている質問だ。
講義の内容についての質問は明確に答えられるが、
今回のような質問には安易に答えられない。
その質問の背景がわからないからだ。
「1+1はいくらですか?」に答えるのとは違うのだ。
「QとFの間には関係がありますか?」
この質問に機械的に答えるならば、
「数学的な関係はありません」となる。
しかし、ここからが重要な部分。
じつは、比例的(数学的)な関係はなくても、
QとFには「とても深い関係」がある。
最後の質問、
「MGはやったことがありますか?」
(MGに参加してみてはいかがですか=ぜひ参加してほしい)
これが、この質問に対する「私の回答」だ。
MQ会計は未来を測定するための会計、
計画を立てるときに「QとFの関係性」がとても重要になってくる。
未来への重要な意思決定につながる場合もある。
「QとFの間には関係がありますか?」という問いに、
「関係はありません」というコトバだけが、彼の脳に記憶されたに違いない。
「QとFの深い関係」は、
MG15期(3回)を経験したころからわかるようになるのだが、
MG未経験者にこの関係を短時間で伝えるのは難しい。
管理会計(CVP分析)にどっぷりつかっている場合にはなおさらだ。
MQ会計【特別講義】の中で、
「MQ会計を伝える側の人たち」に向けたメッセージがある。
・
ある公認会計士が「MQ会計」の本を出版した。そこには、
「Gを増やすにはP↑V↓Q↑F↓しかありません。」と書かれている。
PアップやQアップの発想、そして分析事例は会計の分析手法そのもの。
「Qの説明」や「Vの定義」が明確に示されないまま、
会計人が考えそうな改善の手法が自慢げに書かれている。
これでは、科学的とはけっして言えない。
「MQ会計ってこんなものか」と思われてもしかたがない内容だ。
この本の著者は一度もMG研修を経験していない。
何を言いたいのか!
MG研修経験の浅い、
あるいは未経験者がMQ会計を伝える側(税理士やコンサルタント)の場合、
会計の領域や発想、感覚から抜けることができず、
机上の話、計算上のQアップの話しかできない。
・
Qは現場の領域です。
国土交通省のホームページに、
パイロットになるための受験資格が書いてあります。
定期運送用操縦士(飛行機)、つまり旅客機のパイロットの受験資格は、
21歳以上で総飛行時間が1500時間以上。
MQ会計を社長方に真剣に伝えようと思ったら、
MQ会計を伝える側にとって、MG研修は必須科目です。
最低20回(100期)の実地経験は必要だと思っています。
税理士やコンサルタントにMQ会計の導入を手伝ってもらうとき
飛行時間(MG期数)は、社長方にとって目安になると思います。
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戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
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