Vol.540 基調講演・会計で未来が見えるとしたら、、、

島根県のある町の商工会から講演を頼まれた。

商工会の経営指導員と青年部の人たちに向けた「基調講演」である。

 

ちょっと待てよ!

 

基調講演など、これまでやったことがない。

そもそも、基調講演って何を話せばいいのか、わからない。

基調講演の「基調」とはどういう意味なのか?

調べることから始めた。


◎基調とは、

「根底を一貫して流れる基本的な考え方」のこと。

 

◎「基調講演」というのは、

「これから複数の講師が講演で話そうとする内容に共通する中心的テーマについて論じる講演」や

「これから複数の参加者で討論・議論を行う場合の基本的な方針・目標について確認する講演」のこと。

 

そこで商工会の担当者に聞いてみた。

「今回の集まりの目的やテーマは何ですか?」

とくにない、という返事。

各地区の青年部が持ち回り毎年でやっていて、

今回はうちの地区の当番になったということらしい。

 

「これまでの基調講演はどんな内容だったのですか?」

という私の質問に、

「今回、初めてです」

 

よくある話だが、毎年各地区の持ち回りで行事の一環でやってきたのだ。

商工会の担当者は「何のために、、、」と疑問に思ったらしい。

改革は一人の人の想いから始まる、と何かの本で読んだことがあるが、

今回はまさしくこれに該当する。

 

私は基調講演はできないので、

「会計と経営」について参加者のみなさんも一緒になって考えてもらいたい、

という趣旨で行きたいのですがいかがですか?

 

という私の提案に快諾してもらった。

 

            ・

 

そもそも、私がこの町の商工会で研修を行うようになったきっかけがある。

2019年2月に広島でMQ会計のセミナーを開催したとき、

この町の指導員が申し込んできた。

その後、何度かこの町で研修をすることになる。

 

Fさんという経営指導員は、決算書を使ったいまの指導のやり方に疑問を持っていた。

 

「ウノさん、決算分析っておかしくないですか!」

「過去のことをほじくり返しても意味がないと思いますが、、、」

 

今回の基調講演に対しても、

 

「ウノさん、決算分析について、ケッチョンケチョンに言ってもらってかまわないので」

「指導員の人たちは、指導カリキュラムにしたがって研修を受けてくるのだが、

 その内容に疑問を持つ人たちは少ない」

「ぼくは、この講演を商工会議所の幹部の人たちにも聴いてほしい!」

 

たしかに、彼が言っていることは私も賛成だ。

これまで彼と同じ想いでセミナーや研修をやってきたが、

染みついた慣習や思考はそう簡単には変わらないということを

私自身、身をもって体験してきた。

これまでやってきたことを変えたくない、これは人間の性(サガ)なのだろう。

だから、彼のような貴重な存在を応援したい。

 

            ・

 

そこで講演の内容をどうするか、考えた。

決算書には決算書としての役割がある。

 

その結果の題目が、

 

  会計で未来が見えるとしたら、、、

  - 決算書からは儲けのアイデアは出てこない。なぜ? -

 

となった。

 

 1.「決算書」って何のために作る?

   決算書を作成する目的を明確にしよう!

 2.「決算書」は、社長にとって重要?

   社長は決算書くらい読めるようにならないと、、、って本当か?

 3.「決算書」を分析しても儲けのアイデアは出てこない!

   未来が見える方法があったとしたら、、、

 4.じゃあ、この先どうすればいい?

   その前に、社長は「この先、どうしたいの!」

 

というテーマで今週末に3時間の講演をする。

さあ、どうなるか、楽しみだ。

 

決算書神話、

これまでの決算書の常識やあたりまえを

疑ってみることから、

思考がはじまります。

次のステップへ進みます。

そしてあらたな疑問が生まれます。

 

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【発行元】株式会社アイティーエス 
【発行責任者】宇野 寛
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