10年ぶりに北海道を旅している。
“美瑛(びえい)”という町の存在を知り、毎年通い続けた時期がある。
今では“丘のまち美瑛”そして“青い池”でも知られるようになり、
畑の中を観光バスが頻繁に通るようになった。
美瑛の町の面積は677平方キロメートル、
東京23区を合わせた622平方キロメートルよりも広い。
40年前に初めて来たとき、
「23区より広い場所に人口が12,000人」と聞いて驚いたのだが、
2024年2月末現在では9,394人にまで減っている。
街並みは整備され町役場も病院も住宅もきれいになっているが、
人口減少は美瑛の町にも及んでいるのだろう。
(余談だが、山形県全体の人口は102万人で減少が続きまもなく百万人を下回る)
美瑛の冬は・・・とにかく寒い!
今日(3月5日)の日中は日が差して暖かかったが、それでも最高気温が氷点下1.3度。
予報では夜の最低気温は氷点下10度だ。山形も寒いが氷点下10度にはならない。
・
美瑛を拠点にあちこちをまわるのだが6日目にアクシデントが起きた。
滝川(札幌から特急で52分のところ)で特急に乗り継ごうと待っていると
途中の踏切でトレーラーが立往生した。
滝川は、『利益が見える戦略MQ会計(かんき出版)』に掲載した
『スナックのママの戦略会計』の舞台になった場所で、
ここに出てくる「ママとの会話」は滝川での実体験にもとづいている。
「さあ、どうする!」瞬時の意思決定が求められる場面だ。
幸運だったのは、旭川から来る“この特急”に乗り合わせていなかったことだろう。
もし車内に閉じ込められていたら、この先の意思決定はJRに委ねることになる。
駅員に話しを聞くと、普通(鈍行)列車で札幌に行けるらしい。
あわてて鈍行に乗り込んだ。
「とにかく乗るしかない!」
その先は車内で考えることにした。
ただし、「夜には“美瑛”に戻らなければならない」という制約条件のもとで
計画を変更せざるを得ない状況だ。
MGでの“リスクカード”を引いてしまったのだが、
自分の意思でその先を選択できるリスクと
事故や災害のように、
自分の意思ではその先何ともならないリスクがあることを思い知らされる。
札幌へ向かう電車の中で考えたことは、
「計画を実行する際に発生する“リスク”は何だろうか?」だった。
そしてある本に次のような一節があったことを思い出した。
「計画通りに実行するためにはどうしたらいいですか?」
という質問に対し、
「計画通りに実行したいなら終わってから実績を計画にすれば良い」
「計画通りに実行できたと喜んでいる社長は、その計画は計画とは言えない」
というような内容だったと思う。
その計画を達成しようとする過程で起きるさまざまな問題や困難をクリアし
乗り越える体験が次に繋がり、自身の経験となってそして成長する。
“経営計画の作り方”といった本やセミナーは、計画を作るうえでは“きっかけ”にすぎない。
社長であればその計画をきちんと社員に伝え外部に説明できる力こそ、
計画を立てるうえで重要になるはずだ。
ただし、社長と社員のレベルアップも同時に行わなければ、
社長の思いは伝わらないし社員は理解できない。
計画を作る、そして計画に向かってどうするかを考える“時間と過程”が
組み込まれて強い会社、良い会社にはなっていくのだろう。
計画に伴うリスクとは、
「計画を考え実行する際、
社長と社員の成長に繋がらないのが“リスク”そのものではないのか」
そんなことを考えているうちに札幌に着いた。
さて、この先どうしようか・・・
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