「わかりやすい決算書本、決算書入門書」とはどういう本なのか、考えてみた。
「わかりやすい」を調べると辞書には次のように載っています。
『「わかりやすい」とは、
理解することが簡単で煩雑さや複雑さがないこと。』
決算書の入門書といった類の本は、
・会計の基礎知識がない人でもすらすら読める本
・決算書とは何かが短時間でわかる本
ということになるのだろうが、
その分、もの足りないと感じる人もいる。
かといって、いきなり難しい本も読めない。
物理学者の三中さんは自身の著書で
「わかりやすい本とは流動食のような本」と言っている。
健康なひとにとって流動食は美味くない、
知的刺激が乏しい本ということなのだろう。
わかりやすい、やさしい決算書本を読んで、
・ああ、わかりやすかった
・なるほど、納得した
と思えば、その本は読んだ人にとって
「わかりやすくやさしい本」ということになるのだが、
決算書を活用する目的によって、
やさしいか、わかりやすいか、もの足りないか、違ってくる。
今回は、「社長が読む決算書本」に焦点を当ててみる。
「経営者には決算書の知識は必要だ」という人もいれば、
「経営には決算書の情報は欠かせない」という社長いるはず。
ところが、これから決算書を理解したいと思っている社長は、
「決算書に関する知識を身につければ、その先何が起きるのか」
おそらく想像がつかないと思う。
なぜなら、学んでみなければわからない部分が多すぎるからだ。
では決算書を理解し、モノにできれば経営にどのように役立つのだろうか?
そして、決算書とはそもそも何なのだろうか!
決算書ができ上がるまでの「過程」にヒントがありそうです。
簡単にまとめたのがこちら。
⇒ https://www.mxpro.jp/vol-999
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この記事を読んで、「おっ!」と気づいた人もいると思う。
この流れは“MG研修”そのものなのだ。
MG研修では、経営の流れの中で会計を学ぶ。
会計や決算書の知識だけを学ぶのとは背景が異なる。
だから多くの参加者は、
「決算書は会計情報のホンの一部にすぎない」
ということを、研修の中で身をもって体験することになる。
決算書は、1年間の“この流れの結末”を、
会計のルールに従って作成した外部への「結果報告書」なのだ。
社長が「決算書を経営に活用する」ということは、
「未来の意思決定に向けて使う」ということ。
本やセミナーで得た知識を駆使して「未来を数字で考えられるようになること」。
そのためには決算書の知識だけでは不十分、
「会計の仕組み」そのものから学ばなければならない。
9月に東京で開催したMG研修の参加者から、次のように聞かれた。
「ウノさんは日々企業で発生した取引が、
B/S・P/L・C/Sのどの部分に影響するのか(どこが増えてどこが減るのか)、
瞬時にわかるんですよね」
この質問で、どきっとさせられた。
「なるほど、私の中ではあたりまえのこの感覚は、
会計に詳しくないひとたちとっては、あたりまえではない」
この質問のおかげで、私自身次のステップに進むことになる。
ということは、
もし、この感覚を身につけることができたら、
会計情報(決算書ではなく)を経営に活用する第1歩になるはず。
社長が未来を考えるうえで、役に立つに違いない。
そのために社長たちは、
“経営に使える会計”をどのように習得していけば良いのか。
この部分に焦点を当てた講義を組み立ててみよう!
それに気づかされた質問だったのだ。
この感覚は、
本を読んだだけでは、座学に通った程度では、
けっして身につかないのである。
(つづく)
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