Vol.572-1【うちの会社、本当に儲かっているんやろうか?】


創業してから9年目のこの会社は社員数10名の建設業、

私(会計事務所の男性職員)は、設立当初から税務会計のお手伝いをしてきました。

業績も順調で借入金もなく、健全な財務体質です。

 

経理は、社長の奥さんが担当です。

その奥さんが、ある日突然こう言い出しました。

 

うちの会社、本当に儲かっているんやろか?

 

 私たち会計に携わるものは、

どうしても税務会計中心の話をしてしまいます。

 

「もちろん、儲かってますよ

 きちんと利益を出して税金も納めているわけですから」

 

ところが、奥さんの反応は、

 

「・・・・・」

 

どうやら[儲かっている]という実感がないようなのです。

 


 

これまで私は、決算書や試算表からしか経営を見てきませんでした。

 

「売上は確実に増えていますし、利益も増えています」

 

「しかし、その分売掛金も増えていますよね

 資材などの在庫も増えていますし、重機にも投資しているでしょ」

 

「ですから、おカネが寝ている状態なのです」

 

教科書に出てくるような"模範解答"です。

会計を専門的に学んできた人たち、

会計事務所の職員や銀行マンは、これで納得してしまいます。

 

しかし、いざ、税金を払う段階になるとキャッシュがない!

 

これが経営の現場の実感です。

 


 

私は「月次決算」を行うために、毎月会社を訪問します。

 

税務のためのデータとしてきちんと整理されているか、

税務上指摘されるようなことはないか、も含めて

月次の経営状況をできるだけ正確に把握し、

のちに社長に報告し説明するためです。

 

しかし、この会社の場合、月次試算表ができあがるのは

2か月後です。

 

遅れる原因はいろいろあります。

 

仕入先や外注先から請求書がなかなか来ない

 したがって仕入金額や支払金額を締められない

 

社長の奥さんは経理ばかりをやっているわけではありません。

経理作業に十分に時間が取れないのも現実です。

 

月次決算が遅い原因は主に会社側にありますが、

私たちも複数のお客様を一気に回れるわけではありません。

 

では、これらの問題を解決できたとして、

月次決算の情報を企業側に早く届けられたとして、

その先、どうなるのでしょうか? 

 

業績が伸びる会社の社長や奥さんに共通していること、に気づきました。

 

経営者はつねに先のことを考えている

 

そこで、ある提案をしてみました。

 

明日(2025年12月2日)へ続く