MQ会計講座やMG研修でいつも心がけていることがあります。
「過去にどのような内容の話をしたか」
公開講座では、参加する人が社長なのか社員が多いのかを考慮し、
2日目の講義を組み立てます。
企業から依頼されて行う研修の場合は、
事前に社長と打合せをしてテーマを決めます。
先月大阪で開催したMG研修に、ある企業の幹部社員が参加しました。
彼の感想文には次のような既述がありました。
◎会社の理念に「社員の教育と育成を主眼として」
という一節があるのですが、
ウノさんの講義を聞いていて、教育・育成の真の意味もわからずに、
覚えているだけの理念になってしまっていた。
きちんと理解すると接し方が変わる。
講義の中で「教育と育成」の話をするのですが、
彼は、キチンを受けとめてくれたようです。
この感想を読んで、
10年前にある企業で行った講義を思い出しました。
以下は、その様子です。
・
幹部社員向けに行ったMG研修の講義の中で
次のような質問をしてみました。
社長には事前に了解をもらっています。
「会社はなぜ、売上を上げなければならないと思いますか?」
「会社あるいは部署におけるあなたの使命は何ですか?」
じっくり考えてもらい、
そして紙に書いてもらいます。
「会社はなぜ、売上を上げなければならない?」で多かったのが、
・利益を出すため
・会社が存続するため
・将来に投資をするため
・社員の給料を上げるため
そして、
・社員の幸せのため
・福利厚生を充実させるため
・ボーナスをたくさんもらうため
・将来の生活を安定させるため
「あなたの使命は何ですか?」については、
・業務の責任を果たす
・与えられた計画や目標を達成する
・与えられた仕事を確実に遂行する
・リーダーシップの発揮
・部下の育成
・コスト削減
・改善へ取り組み結果を出す
・プロジェクトを成功させる
その後、何社かで行った同じ質問への回答は、
「自分たちのために、あるいは会社のために
売上を上げなければならない」
自分たちが向かう先にあるのは、
あくまでも「会社と社員中心」の考え方です。
ふだんから行われている会議が影響しているのではないか、
これまでの慣習や考え方が、会議をとおして浸透しているのではないか、
という疑問がわいてきました。
前々回のメルマガで紹介したように、
管理会計におけるCVP分析は「コストの分析手法」です。
・部署ごとの売上達成率は?
・部門ごとの変動費率(限界利益率)は?
・固定費は予算に対してどうなのか?
CVP分析を使って行う会議は、
コスト、つまり内向きの話、内部中心になってしまう危険性があります。
組織が大きくなるにつれ、危険性はさらに高まります。
ところが、ある別の企業で同じ質問をしたところ、
返ってきた答えは、、、
「お客様のため」
「お客様に満足していただくため」
だったのです。
・
これまで、何社かの会議に参加したことがあります。
社長が一方的にしゃべり、
社員が話している途中で割り込んできて、
最後まで聞かずにまた社長がしゃべり出す。
話す人がいつも決まっている。
質問されても意見を言えない人は、
ふだんから、いかに考えていないかがわかります。
なかにはお通夜のような会議もありました。
そこに「お客」は存在しません。
ところが、業績の良い企業に行くと
・何のために利益を出さなければならないのか
・何のために目標や計画を達成しなければならないのか
基本的な考え方が徹底しています。
「考える」ことに時間を使っています。
・正しい考え方を身に付けること
そして、
・社長の思いや方針方向、考えていることが
どれだけ社員に伝わっているのか
これらはとても重要な要素に違いありません。
いやな会社、行きたくない店
・店員が無愛想
・店が汚い
・店内をひとりでゆっくり見たいのに話しかけてくる
・いつまでも注文を取りに来ない
・売り込みが見え見え
・こちらの都合などかまわずに話を進める
・なんでもかんでもマニュアルどおり
・伝言がきちんと伝わらない
・注文を間違える
・客よりも自分の立場を優先する
・正しい日本語、敬語が使えない
そして
・産地偽装
・消費期限改ざん
・手抜き工事
・言ってることとやってることが違う
さらには
・お客を無視した利益追求
・お客を無視した数字目標達成
・お客を無視した人事評価
・お客を無視した売上計画
・お客を無視したコスト削減
そもそも、会社は何のために存在するのですか?
理念が浸透している会社は、
とっさのとき、
その理念にもとづき現場が判断できる。
暗唱して唱和して
かっこいい、心地いい文言を並べただけの理念も多い中、
真の理念とは何か、
会議をとおして考えてみるのもいいかもしれません。
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戦略MQ会計・DC・マトリックス会計
社長のための会計学 マトリックス通信
【発行元】株式会社アイティーエス
【発行責任者】宇野 寛
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