ある機関が中国地方の都市の小学生を対象に算数の問題を出したところ、
正解率は驚くような結果だった。
それが次の問題である。
(問題1)
1/2 と 0.7 は、どちらが 大きいですか。
大きい方に 〇をつけましょう。
1/2 0.7
? ←答えが わからないときは ここに〇をつけましょう。
学年ごとに解答者数、正解率、解説が載っている(解答者数は省略)。
●小学3年生 31.0%
●小学4年生 50,7%
●小学5年生 54.4%
この結果を見ると、
小学3年生では2/3の児童が理解していないことがわかる。
そして「わからないときは“わからない”」に〇をつけさせ「自覚」を促している。
日本をはじめ、アメリカもヨーロッパも「分数・割合・小数」は、
数の中でも高度な概念で、教える側も習う側もハードルが高いらしい。
彼らがこのまま大人になったとき、はたしてわかるようになるのだろうか。
このままだと、中学生になって「数学」を習ったとき、
ついていけない生徒が増えることは想像がつく。
・
親)うちの子、分数についていけません。
先生、なんとかしてください。
わかるように説明してください。
先生)他の児童たちは同じ授業を受けているのですが、
大抵はキチンを理解していますよ。
親)うちの子は「わからない」と言っています。
このまま4年生になったらついていけません。
どうすればいいですか?
・
ずいぶん前だが、「分数ができない大学生」という本がベストセラーになった。
分数がわからないまま高校や大学に進学し、そして会社に入ってくる。
このような新入社員に対し、中小企業はどこまで「教育」しなければならないのだろうか。
これが「日本」という国の現状。これで生産性が上がるとは、到底思えない。
私が小学生のときは「宿題」は一切なし。
勉強は学校でするもの、家に帰ったらトモダチと遊ぶ。
これが当たりまえの時代、のびのびしていた時代だった。
1学級は大勢、おそらく40人以上はいたと思う。
中学の社会科で「日本国民の三大義務」を習った記憶がある。
「1.教育 2.勤労 3.納税」
この日本国民の三大義務は日本国憲法で公布施行されてから
80年が経とうとしている。
・公布日(発表日)1946年(昭和21年)11月3日(文化の日)
・施行日(効力日)1947年(昭和22年)5月3日(憲法記念日)
では「義務教育」はどう考えればいいのだろうか?
憲法には次のように書かれている(概要)。
●第26条第2項:教育の義務
すべての国民は、法律の定めるところにより、
その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。
解説を読むと、子どもは「教育を受ける権利」を持っている。
これに対し、親など保護者は、小・中学校の9年間は、
教育を受けさせる義務があるということらしい。
(問題2)
同じ 大きさの まるい ケーキを
1/2 に切ったときと 1/3 に切ったときでは、
どちらが たくさん 食べることが できますか。
たくさん 食べることが できるほうに 〇をつけましょう。
1/2 1/3
? ←答えが わからないときは ここに〇をつけましょう。
学年ごとの正解率は以下のとおり
●小学3年生 41.5%
●小学4年生 59,7%
●小学5年生 78.5%
・
「30個が2割であるとき、全体の個数はいくつでしょうか?」
という問題での正解率は 37.8% 。
仕事をするうえでも「分数・小数・割合・比率」など、計算力は基本のはずだ。
MGやMQ会計でも「分数・小数・割合・比率」は出てくる。
「v率やf/m比率」、計算式だけ覚えてもこの比率の意味するところを
きちんと身につけなければ、その先現場で使いこなすことはできない。
1/3+1/2=2/5
2a-a=2
3+4×2=14
17とー4の差は13
では、かりに、これらの計算ができない社員が入ってきたら、
どう対応すればいいのだろうか?
高度な仕事は期待できないことは確かなようだ。
学校は何のために宿題を出す?
企業は社員の基礎学力をどのように考える?
次々に疑問が湧いてくる。
数という抽象的な概念の計算や算数・数学の文章問題は、
社会に出てからの「思考力・応用力・想像(創造)力」に
多大な影響を与える(はずだ)。
日本は、分数や小数の概念の難しさを教育者が理解したうえで、
この概念の教え方を見直さなければならないと、強く感じる。
・
「算数・数学が苦手、きらい」な人は、
けっしてあなたのせいじゃない。
楽しくおもしろく伝えられなかった先生だったから。
小学1年生には「算数ぎらい」はひとりもいない。
新しいことを知る、わくわくして学校に来てたはず。
それがいつの間にか苦手になりきらいになり、
そして興味や好奇心が失われていく。
原因は子どもにあるのではない。
たのしくゆかいに「わくわく」を伝えられなかった
大人の責任である。
(つづく)
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