Vol.583 小泉八雲と致道館の教育


『ばけばけ』が、2025年(令和7年)度後期のNHK「連続テレビ小説」で放送された。島根県松江の没落士族の娘・小泉セツと夫ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルにした物語。松江市は島根県の県庁所在地、以前に一度訪れてから気に入ってしまい、何度か行くようになった。

 

松江城のお堀の道路沿いに「小泉八雲記念館」がある。

小泉八雲は1890年(明治23年)島根県尋常中学校(現・松江市)に英語教師として赴任してきた。記念館には1890年(明治23年)10月26日に開催された「島根県私立教育総会」での講演の記録が展示してある。

 

<講演「想像力の価値」 Lecture:The Value of Imagination>

 “昔の教授法は、ただこれはこうである、あれはあんなものだと事柄だけを覚えさせることでした。このように、ただ事柄だけをむやみに覚えたのでは何の役にもたちません。想像力をともに仕込んで覚えさせなければほとんど無益だと言っても過言ではないと私は考えます。・・・・・・自然界の秘密を探り出そうとすれば、事実と事実の関係を知らなければなりません。この関係を知ろうと思えば、勢い想像力すなわち心に描いて表現する力に拠らなければなりませんでしょう。”

 

私自身MG研修の中で「想像力」をとても重視していたので、この文章に出会ったときには、思わず心の中で「おおーっ」と叫んでしまった。

教育に関する2度の講演で八雲は、

 

「記憶力偏重の教育、学校の教師に甘えすぎる保護者の存在、

 詰め込み式の勉強をさせる学校と家庭の存在が気がかりだ」

 

と述べている。

当時から「暗記するだけの勉強、試験のための勉強では役に立たない」ことを

日本人に向けて発信していたのである。

 


 

山形県鶴岡市の街中に「致道館(ちどうかん)」がある。致道館は、庄内藩酒井家9代忠徳(ただあり)が、退廃した土風を刷新して藩政の振興を図るために1805年(文化2年)に創設した学校だ。

 

その後、時代とともに鶴岡県庁舎、鶴岡警察署、尋常小学校などへの変遷を経て、1951年(昭和26年)に国の史跡に指定され、1972年(昭和47年)から一般公開されている。致道館の歴史を見ると、この時代に現在の大学・大学院に相当する教育が行われていたのには驚く。

 

<致道館のサイトより転載>

 

致道館の教育

[学 制]

 1.句読所(くとうしょ = 今の小学校にあたる)

 2.終日詰(しゅうじつづめ = 今の中学校にあたる)

 3.外舎(がいしゃ = 今の高等学校にあたる)

 4.試合生(ししゃせい = 今の大学教護課程にあたる)

 5.舎生(しゃせい = 今の大学学部か大学院にあたる)

 

 上記の5段階に分かれ、年1〜4回の学業検閲に合格すれば、年齢や修学年数に関係なく順次進級しました。句読所には担任の教師がつきますが、終日詰以上は自学自習と会業(かいぎょう)と呼ばれる小集団討議が中心でした。

 会業は助教(じょきょう)を会頭とし、課題と期日を定めて研修の成果を個人ごとに発表し、互いに討論して疑問を明らかにしながら理解を深めようとする学習方法です。数え年10歳で入学する句読所から、30歳前後になる舎生まで合わせると、生徒の数は350名くらいに達したといいます。

 

[学 風]

 寛政異学の禁(1790年)の後、諸藩が幕府の方針に従い朱子学を藩学とする中で、庄内藩は荻生徂徠(おぎゅう そらい)の提唱する徂徠学(そらいがく)を教学とし、廃校までこれを堅持しました。

 致道館教育の特色は「天性重視個性伸長」と「自学自習」、「会業の重視」にあります。

 

 生徒一人ひとりの生まれつきの個性に応じてその才能を伸ばすことを基本にしながら、知識を詰め込むことではなく、自ら考え学ぶ意識を高めることを重んじたのは、すべて徂徠学の思想に基づくものです。

 こうした教育方針は、当地の教育的風土を形づくるとともに時代を超えて変わらぬ学びの精神として受け継がれ、今なお本市の教育の根幹をなしています。

 


 

私自身MG研修を通して「教育の重要性」を探究しているが、日本の教育レベルは(諸外国と比べて)けっして高くない。むしろ低いと感じている。

30年後の日本の未来はどうなっているのだろうか。

いまの小学生が日本を支える人材になるのだ。

 

 

数年前に鶴岡に同じ思いを持った「高田庄平」という人物がいることを知り、その後交流を持つようになった。彼は「庄内藩」「致道館の教育」の志を受けつぎ、鶴岡で「庄内藩MG」を主催している。彼が大切にしているのは「致道館の教育」。

 

<致道館教育の目的>

「国家の御用に立つ人物」、「人情に達し特務を知る人物」の育成にある。

 

MG研修の目的(社会や人類に貢献する、そして人間理解)に通じていると彼は言う。教育に対し想いを持っている者同志、鶴岡でMG研修を開催する。

“志”を抱いている人間は強い。

日本の未来を、教育を、真剣に考えている数少ない青年の一人だ。

 

[庄内藩MG]

 

MG研修の会場は「鶴岡・致道館」の敷地内、致道館の教育目的とMGの目的は通じる部分がある。この場所で社員教育、社員にどうなってほしいかを考えてみるのもいいかもしれない。

 

▼2026年09月19日(土)~ 20日(日)

 山形県鶴岡市・MG研修2日間コース

 ⇒ https://www.mxpro.jp/tsuruoka-mg/

 


 

< 2026年の開催予定です >

▽2026年の年間スケジュールはこちらから

 ⇒ https://www.mxpro.jp/schedule/

 

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