税理士やコンサルタントのホームページには「限界利益と限界利益率」の説明が載っています。
・限界利益は売上から売上に比例する変動費のみを差し引いて求めます
・限界利益とは、売上から売上を増やすためにかけた費用である変動費を差し引いた
金額です
・限界利益は、売上から変動費(売上と連動する費用)を差し引くことで計算することが
できます
・限界利益とは、売上から変動費を引いた数字です
ここで共通しているのは、「限界利益は売上高から変動費を差し引いた差額(残り)」という解説です。変動費の定義が曖昧である以上、ここで使われている「限界利益」にも明確な定義がありません。10人の税理士やコンサルタントが同じ決算書から限界利益を計算した場合、出てくる答えは全部違うのです。
「限界利益」の限界とは、リミット(Limit:限度、極限、ぎりぎり)という意味ではありません。本来、限界分析の中で「限界収益」、「限界費用」とセットで使われるべき概念、経済分析で使用する経済学用語の1つです。知っているというだけで軽々しく使うようなことばではないのです。